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与信管理のハウツー

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1. 与信管理に必要な情報とは?

与信管理に必要な情報のスタンダードを紹介します

与信管理に必要な情報は「内部情報」・「外部情報」に分類して考えることができます。「内部情報」のなかでも、代表的なものは取引実績表や取引状況表です。この「内部情報」は自社で作成するもので、確実性の高いものですから、これらは大いに活用したいものです。一方、「外部情報」として中心的な情報メディアは、以下のものになります。

1.信用調査機関作成の調査レポート
会社の概要を知る上では最良の情報源と言えます。直接決算書を入手できる先であっても、調査レポートは定期的に取り寄せることをお薦めします。取引先を見る目は長い取引先であればあるほど客観性を失いがちですが、一度調査レポートを見ることによってで第三者的な視点で取引先を見直すことができます。又、決算書だけでは判らない事項も記載されています。

2.定性情報
市中金融業者の割止め情報、一部の信用調査会社の倒産危険企業リスト、あるいは巷間の風評…。正式に確たる定義があるわけではないのですが、こういった情報をまとめて定性情報と言います。定性情報を扱うときに気をつけたいことは、たとえ確証が低い情報であったとしても、軽視することは危険であるということです。たとえ決算書であろうと、これら定性情報であろうと、企業の断片を示す情報であることには変わりがありません。企業は状態が悪くなると、どうしても同時多発的にその兆候が外へ染み出てきてしまうものです。ですから、それらの兆候の内、ひとつでも入手することができたならば、未だ入手していないさまざまな兆候が隠れていると考えられるのです。大切なのは、それらの断片的情報から全体像をあぶりだすことで、これこそが与信管理担当者に求められる最も基本的なスキルであると言えます。

3.業界誌、業界新聞
ほとんどの業界に関する業界誌あるいは業界新聞が発行されており、業界大手の個々の動きや、業界動向等を知る上では非常に参考になります。取引先の与信判断をするうえで、対象企業のおかれている業界環境がどのようであるかを調べることは必要不可欠です。業界のことを知らずして与信業務はできません。

4.業界・仲間内の風評
各社ともライバル会社の動向には非常な関心を持っていますし、厳しい目で見ています。また、各業界に団体や集まりがありライバル会社、仲間とも結構付き合いがあります。付き合いの中からもお互いの動きを観察しています。業界仲間から得られる情報は案外真実を伝えているものが多く、非常に参考になります。ただ、恣意的に流される情報も中にはありますので、注意が必要です。

5.決算書
審査業務において企業の良否を分析する場合、入手できる限りは決算書の分析を必ず行いたいものです。この決算書は定量情報の王様です。企業である以上、法律によって最低年1回は決算書類の作成を義務付けられていますので、規模の大小を問わず決算書を必ず作成しています。ところが、取引先や信用調査会社に対して頑なに公開を拒む企業が少なくないことも、事実です。

また、注意したい点としては決算書を「非常に客観性の高い資料」であるという誤解をしてしまうことです。決算書は一定のルールに従った数値を使って表現するため、ついそう誤解しやすいのですが、実際のところは様々な目的で恣意的に数種類作成するケースもあります。取引先向け、銀行向け、入札向け、税務署向けなど目的に合わせて数字を改竄するのです。これは粉飾決算と呼ばれもちろん違法行為にあたりますので、注意が必要です。

次に、会計ルールに一応は則って作成された決算書であっても、実態からかけ離れた数値となってしまうことがあります。とくに棚卸資産や固定資産の評価で起こりやすい現象です。現在の価値が取得時の価格よりも下がっていても、もともと市場での価格がわかりにくい資産である場合、取得時の価格をそのまま載せておく事がかならずしもルール違反とはいえない場合が結構あるものです。

以上のように、決算書は企業の全てを表すことはできません。ただし、それでも分析することには意味があります。粉飾と言ってもあらゆる箇所をごまかすことはできず、粉飾する箇所は在庫・売上債権・仕入債務・雑勘定など大体限られていますし、そもそも企業の概要をゆがめるほどに大きな改竄は露見しやすいからです。

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